ちきりんさん、木下さんの「人口減少社会における地方再生」に関するトーク メモ

人口増減のパターンは次の4つ
自然減、自然増
社会減、社会増

地方は自然減であり社会減ではない
若い人が移動したところで減少は解決しない
地方の社会減は明治からずっとで、昔は自然増でカバーしていたが、自然増が少なくなった
地方がこれからも、全体の自然減に対応するのは無理
人口が増えても字自治体の数は効率化のために減らしていた
人口減を考えれば自治体数を減らすのは当然
減少社会に如何に向き合うか
いかに効率的に自治体を減らすかが本当の課題

東京対地方
地方の再生には生産性向上も必要、人口の問題だけではない

東京都心と東京周辺で人口のばらつきができる
地方から人がこないなら、他国からどう呼ぶかが課題になる

 

地方再生で取り上げられる町

海士町
安全保障上の観点から重要な位置で、国策上、特殊なエリア
税金補助も多分にある地域
普通の地方とは違う地政学的な優位性があるものと認識する必要あり
メディアの取り上げ方が問題ある

 

神山町
超優秀な大南氏が20年の努力、営業力が裏にあった賜物
簡単に他の地域に水平展開できるものではない
現地に行けばすべてわかる

 

地域おこし協力隊
とりあえずで自治体が募集するため、現地が欲しい人と行きたい人のギャップが出る場合がある
補助を受けると役所業務の手伝い(集落支援員、見回り、消防とか)も必要になってしまうため、自分で実施した方がよい
ギャップがあったからといってすぐ引き返すこともしづらい
行ったからといって、何かを教えてもらえるわけでもない
いけてないキャリアを3年積むリスクが大きい
マーケットが存在しないので、マーケット感覚も身につかない
補助金を上手く利用するどころか、役所の予算を消化することに慣れてしまう事になりかねない

本当に地域を起こしたいなら、補助金のあるような制度を利用せず営業を頑張るべき

 

人生で最も身につけるべきは営業力
市場が要求するものを考えて提案する

 

地方都市
行くときは1泊して夜の様子も見てみればいい

 

北海道
札幌が約3分の1の人口を占め、そこ以外は衰退傾向
旭川の駅は儲かってないけど超立派
北海道を全部JRが網羅すべきではない

自然を活かせば、いろんな層を呼び込める
空港からアクセスできる場所に外国人街をつくるなど

夏場だけ働ける場所を提供するなど、お金出して来てもらのではなく、きちんと価値を提供してお金を稼ぐ
地方の人が思う価値と他人にとっての価値の違いを認識し、ニーズを見極める必要がある

ビジネスの観点で、全国や世界からみてどんなポジションかを自分の目で判断する

 

JR青森駅前の「アウガ
人口が減るのにでかいものを作る?
⇔でかいものを作れば何とかなる!
→テナント料払えず撤退
→これがモデル事業と認定された(赤字経営だけど)
→再建計画で安値で青森市へ譲渡
→ずっと赤字なのでまた再建計画
→もう青森市が赤字ごと買い取って(でかいものをもっと作れば成功していた!)
→モデルケースから抹殺しよう!

 

アルネ・津山
駐車場40億円→半年で潰れた
オーケストラしか使えないホール

どういう人がどれくらい払ってくれるかから逆算すべきだった

 

給料が高い人ばかりだと、高いものしかできない
市場が大きな中間層に売れるものが作れない

 

仙台
人口減に突入してきている
大きい街の縮小の方が小さい自治体の縮小より大変

 

福岡
社会増しており、東京流出分のみ減少
アジアシフトが必要
JR九州ななつ星は地方再生とは関係ない
メディアの取り上げ方は?

 

金沢
リピートを呼べるものはあるか
うに丼食べ放題にしても一度は行ってみたいが、2度目は…
1週間もいられない
海外の富裕層に長期滞在してもらうにはどうすればいいかを考えないといけない
新幹線で観光客は増えるが社会減もおおきいのでは

 

いずれも人口減は避けられないため、これからが正念場
今まで通りのやり方では通用しないので、人口減を前提にした対策が必要
地元外のマーケット感覚がある人を受け入れることも必要

 

東京
内需型の都市であり、世界から機能が集まる都市ではない
東京も2020年には人口減に突入

海外から、東京の人にものを売るために支店ができるが本社ではない

 

今いる人だけを意識した環境

内回り外回り→その土地の人しかわからない用語

外資系から見ると、クビにできない規制は問題

 

都市間競争の意識
どの都市と比較競争しようとしているのか?
今いる人にまんべんなくサービスするだけではだめ

羽田から何分以内に何の地域をつくるか
誰(何の企業)に来てほしいのか不明瞭
グローバル都市とは何を指すのか
上手く行けば、他都市へコンサルできる

ホテルは、中の中向けばかり意識しているので、高級層向けは外資に取られてしまう

誰が何を欲しがっているかを描く

都市開発には、いろんな国の人を仲間として受け入れ、チームを作る必要がある
現地に精通した人に協力をあおる

 

高齢化
医師不足が一時期だけ深刻になる。それに合わせて増やしても、今度は余る
孤独な高齢者は延命治療の方針を決める人がいない

 

問題発見と解決方法がわかっていても意思決定ができない

 

省庁の地方移転
最も効率的なところに配置すべき

四国は全部まとめてもいい
業務はそのままでも、議会などは集約したほうがよい

 

地方は自分で何とかしようと思うところはないのでは
自分たちでやるという気概と権限があればよいが

 

木下さんの取り組み
不動産オーナが頑張るようにする
不動産オーナがコミットしているのだから、自分でやるようにする
共同出資会社を作ってコスト削減を行う
浮いたお金を不動産の改装をおこなう
補助金ありきではだめ

最初に場所ありき、投資ありきではダメ

お金がないから知恵を絞る
財源も自分で考えて稼ぐ